RX-75 E,F.S.F PROTOTYPE LONG-RANGE SUPPORT MOBILE SUIT 'GUNTANK'
TOTAL HEIGHT: 15.6m
WEIGHT: 56.0t
TOTAL WEIGHT: 80.0t
GENERATOR OUT PUT: 878kw
THRUSTER GENERAL OUT PUT: 88000kg
MATERIAL: LUNA-TITANIUM ALLOY
ARMAMENTS: 120LOW RECTION CANNON×2
40mm QUADRUPLET BOB MISSILE LAUNCHER×2



 マスターグレードで未発売のガンタンクを作成することにした。
制作開始時には発売されてはいないものの、ゆくゆくはバンダイから素晴らしいキットとなって発売されるだろう。
なので、アニメ版オリジナルに準拠したデザインでは面白くない為、少しアレンジしてデザインすることにした。

 左がTVアニメ版オリジナル。右が「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」の為に大河原氏がリファインしたガンタンク

ジオン軍ザクのパイロットにも言われた通り、その形状は「モビルスーツの出来そこない」と呼ばれても仕方ない程、お世辞にもカッコよくない。
ORIGIN版は少し実際の戦車に近づけたデザインとなっている。
やはり、戦車的なモビルスーツである為、こういった車高の低いデザインの方がしっくりくる。

今回私が制作するガンタンクのイメージとして大戦時の戦車より現用戦車のようなWIDE&LOWの雰囲気でデザインしてみた。

もともとお世辞にもカッコよくないモビルスーツをどうやったらかっこよくなるかというのが、このガンタンクを作るにあたっての面白さでもある。

 
先ず、手書きによるラフイメージを頭に思いつくまま描きなぐる。と言うより、頭で考えるより手が勝手に描いていってしまうっていうのが私の場合のデザインの仕方。
現用戦車のイメージで とは言ったものの実際の所「こうやったらカッコよくなるだろう」と思いながらデザインした。
大まかなアウトラインをイメージするのは直ぐに出来たのだが細部のデザインをどうするかが一番悩んだ。
例えばバックパック。
TV版のままだとせっかくリアリティを持たせた本体に対してデザインラインが合わなくなってしまうのでそれなりの複雑なディテールが必要となってくる。
謎なのがバックパックスラスターの角度。
あの角度でスラスターを噴射するとその下にある機体を焼いてしまうんでは?それより、これでは推力を得られんでしょ。
なので、スラスター周りに噴射角度を変更できるフィンをデザインしてみた。
それとは別で機体下部後にも前進用スラスターを取り付けてみた。

手書きによるデザイン後、Shadeと言う3DCGソフトにてCGモデリングをしていく。
CGを使うことで模型完成のシミュレートができるのがありがたい。
3DCGで「かっこいいかも」って感じたら、それを元にするので実際の模型もカッコよくなる ハズ…。
各パーツの拡大縮小、変形などがいとも簡単に手を汚さずしてできるのがCGの利点。


 
この3DCGを各パート(腕、頭、胴などと)ごとに展開図に変換していく。
その展開図をカッティングプロッタにてカッティングシートへカットしていく。
カットされたカッティングシールをプラバンに貼り付けそれをガイドにしてプラバンをナイフで切り取りそれを箱組みして立体化していく要領。

左の写真はバックパックのパート展開図をカッティングシートで切り出し、プラバンに貼り付けている様子。

 
プラバンをカットして本体を箱組みしていきます。
写真では1/35戦車(エイブラムス)のキャタピラを使っていますが最終的にはイメージに合わなかったのでキャタピラも全てプラバンにて製作しました。

車輪とサスアームのみエイブラムスのパーツをそのまんま使用しております。

 
だいぶ形になってきている様子。
肩のキャノン砲と腕のランチャーはエバーグリーンのプラパイプを様々なサイズを選び出して作っています。

股間の赤いキン○マはMGガンキャノンのものを惜しげもなく切り取って貼り付けてます。

黒っぽい腕部分とジャバラ肩の一番上の段はMGアッガイのパーツ(これまた贅沢な使い方)
ジャバラ肩の一番下の段はギャンの丸肩を使用(前回のギャン制作時でこのパーツは使わなかったので余ってましたので)
ジャバラ肩の中段は… ぴったしサイズのパーツを発見することができませんでした。なので横着せずエポパテにて製作。

あと、各部ディテールアップ用としてエイブラムスのディテールを切り取って貼り付けたり、MGボールの内部メカやスターウォーズのXウィングのパーツを付けたりしています。

今回、苦戦したのが頭部の形状。
CGではかっこよく見えたかなと思ったんですが、実際に模型化すると微妙なバランス…。
納得いくようなカッコヨサ(?)になるまで3回ほど作り直しました。

キャノピーは塩ビ板をバキュームフォームして作ってます。

 
3DCGにウェザリングやマーキングを付けてみて完成イメージを作りました。
ついでに田宮MM風のボックスアートにして遊んでみたり…。
(ロゴが「TAMIYA」じゃなく「TAKUYA」であることに注目)

はてさて、このイメージどおり完成できましたかな?

 

 1/35戦車エイブラムスのパーツを切り取って各所にディテールアップを施してます。
コクピットの前の胸上面にファインモールドの「滑り止め」エッチングパーツを貼り付けてます。
キャノピーはバキュームフォーム。パイロットは ハヤト のつもり… リュウは… 時間がありませんでした。

 ウェザリングは田宮の「ウェザリングマスター」という化粧品風の半ウェットパウダーを付属のパットで行っています。
時間が無かった私には非常に重宝したアイテムです。
エッジのハイライトなんかも塗料でドライブラシしなくても出来ます。
キャタピラにこすり付けた錆色なんか結構いい感じ。
でもやっぱり指で強く触るとエッジに付けたところなんかは落ちちゃいますね。

 左腕とキャノン砲の白いラインはマスキングして塗装しています。
全体的に落ち着いた風合いにする為、Mrカラーの「タン」をエアブラシで薄くフィルタリングしています。

 
このガンタンクは2006.1.8に開催された「百鬼夜行2nd」に出展する為、制作されたものです。
2005.12.20のWEB上での締め切りにはるかに遅れ、開催当日の朝までかかって作ってました(^^;
まあ、なんとか無理やり突貫工事及び手抜き塗装手抜きウェザリングで形にはしましたが、やはり人様に見せるものとしては粗過ぎる!(笑)
会場で「もし、時間があればもうちょっと完璧にしてた?」と聞かれたのですが、即答で「時間があっても結局サボってたでしょう」と言って返しました(笑)


正直、もうちょっと早く精度良く作れる腕を磨かないといけないんでしょうが、まあ無理。 だって 不器用なんだも〜ん(笑)

私の作品の場合、造形の面白さを見てね ってな感じで…。


で、百鬼夜行での成績なんですが 惜しくも(?)ベスト10入りならず!    11位でした。
もしかしたら12/20の写真送っていたらベスト10入りしてたかもしれないのか!?(写真送ってない人は5ポイント減点なので…)
まあ、5ポイントで1ランク上がるとは思えないわな(笑)でも、後で分かったんですけど完成写真じゃなく途中経過でも良かったのね?

まあ、こんな不人気モビルスーツで今流行りの作風じゃないにもかかわらず110人中11位ならいいんじゃないの〜(甘〜い)
MGガンダムMk-II Ver2.0もらえたし、自分的には満足(^^)

あ そうそう 一番嬉しかったのは あの MAX渡辺 大先生 に

「これ Good!」

と言って頂いた事…。
正確には私自身直接聞いてなかったんですけどね。(そばにいた「たろくん」さんがそのことを聞いており、後ほど教えて頂きました)

百鬼夜行での様子↓ (トヲルさん撮影 勝手に掲載スミマセン(^^;)