■全体作業

やはり、今のキットでは考えられない旧キットならではのパーツどうしの
合いの悪さが一番のネック。
旧キットですが、きちんと精度良く処理してやれば、見違えるようになります。

イメージとしてスターウォーズビークル風な要素も取り入れ、アニメ作品のキャラクター性も残した感じにしています。


 



本体表面にカッティングプロッタで切り出した0.14mmプラバンを貼り付けディテールアップ。少し、特異な形状をデザインしてみました。


ほとんどのスジボリはBMCタガネの0.075mmにて作業。

1/1200という小スケールキットなので、精度良く、細かく、ディテール多めで・・・ を念頭に作業しました。

   



■ 艦橋 (BRIDGE)

第一艦橋窓部をエポキシパテで形状変更。
アンテナを1/700艦船用エッチングパーツでディテールアップ。

第二艦橋の窓枠をエバーグリーン製プラ棒(コの字型)でシャープな造形に。

1/700
艦船用エッチングパーツの「ハシゴ」で 手すり を表現。


 



第二艦橋後部はタミヤ1/35ミリタリーミニチュアキットの銃を刻んだものでディテールアップ。スターウォーズ・ビークル的なゴチャメカな感じで。
0.2mm真ちゅう線でアンテナを追加。


各艦橋の窓・後部アンテナの先は蛍光塗料にて塗装しているのでブラックライト照射により発光します。

   



■ 主砲・ミサイル発射口

主砲の砲身を一旦切り落とし、0.9→0.7→0.4mmでつなぎ合わせた真ちゅうパイプに置換。
スジボリをBMCタガネで彫り直し。
WAVEのO・ボルトと0.2mm真ちゅう線でアンテナ表現。

ミサイル発射部分を開口し、O・ボルトを埋め込み。


 

■ エンジン連結部

パソコンでデザインしたパネルをカッティングプロッタで0.14mmプラバンをカットし、表面に貼り付け。

連結部裏面に真鍮線で本体からエンジンへ通じるエナジーパイプを表現。

更に密度感を出す為、1/35ミリタリーミニチュアパーツでディテールアップ。
   



■ メインエンジン

キットではバーニアの造形が無いのでコトブキヤ、WAVE製のパーツを組み合わせバーニアの表現。
バーニア周りをカッティングプロッタで切り出したプラバンでトラス構造を作製。
多層にすることで塗装を容易にしました。

逆噴射バーニア前面には1/700艦船用エッチングパーツでスリット表現。

エンジンブロック上面と下面にスターウォーズプロップ的なむき出しのメカ表現をする為、1/35ミリタリーミニチュアの銃を刻んだものを埋め込んでいます。
あと、線型アンテナを0.2mm真鍮線、フィン型をエッチングパーツで表現。
 



ムサイの設定では緑一色の宇宙船ですが、 シャア専用ということで、緑一色では味気ないと思い、  だからと言って真っ赤かにするのも短絡過ぎて、  少しだけ赤系のストライプを入れることを検討。
カッティングシートでマスキングを作製。
「S-402」というマーキングはカッティングシートにてステンシルを作成。
水転写デカールだと小スケール故にクリア部分の段差が気になってしまうので塗装でマーキングすることにしました。

バーニアノズル内にガイアカラーの蛍光クリアを塗り、ブラックライト照射時のみ青く発光します。
   



■ サイドスラスター

キットではエッジが緩いので、エッジをきっちと出してやります。
面出しをすることで、元々から有った太いスジボリは消えてしまったので0.75mmタガネでスジボリを再現します。

スラスターノズルのフィン部には上下に大きなずれの合わせ目が出ていますが、逆にこれを上下2枚のフィンという解釈としました。
合わせ目を消さない代わりにフィンの逆エッジ部分をタガネできちっりと掘り込んでやることで、別パーツ的な見た目にしています。
 

■本体サイド部

本体サイド部上下の合わせ目をさらに大きく広げ、カッティングプロッタで切り出した0.14mmプラバン、積層したものを挟み込みます。簡易的にスターウォーズのスターデストロイヤーのサイド部分の様なメカ部を表現してみました。

またスラスター取り付け基部は一旦、切り離し、一段奥へ引っ込ませています。
更にその基部に他のパーツをプロッターでカットした時に出る余り物で、ゴチャメカ風ディテールを接着しています。
   



■ スタビライザー

ウイング形状のスタビライザーを0.14mmプラバン(プロッタカットしたもの)と網目状エッチングパーツの積層で造形。元キットの物と置き換えます。
 



翼灯として、右先端をグリーン、左に赤の塗装を施しています。
ブラックライト照射時、発光します。

   



■ コムサイ

0.075mmBMCタガネでコムサイ本体にスジボリを入れています。

また機首部分には実在のスペースシャトルなどに見られるような姿勢制御スラスター表現をしました。

バーニア部にコトブキヤのパーツを追加。後方、MS用ハッチもコトブキヤのパーツで表現。
 



コムサイとムサイのノーズ部分にネオジムを組み込むことにより本体との接続が可能です。

これもムサイ本体同様、翼灯として、右先端をグリーン、左に赤の塗装を施しています。
バーニアノズル内に蛍光クリアを塗装。
ブラックライト照射時、発光します。

   



■ 1/1200 シャア専用ザク

1/1200旧キット「ガウ」付属のザクを改造。
キットは直立不動状態なのでそれぞれの間接をカットしてポージング付けをしています。各関節は真鍮線で軸を入れて接着。

頭部ブレードアンテナはエッチングパーツの切れ端で表現。
ザクマシンガンの銃身を0.4mm真鍮パイプに置換。
足裏は0.14mmプラバンでモールドの追加とWAVEのO・ボルトでバーニアを配置。
 



ランドセルに0.7mm真鍮パイプでバーニア追加。

各、モールドを0.075mmタガネで掘り込み、ディテールがくっきりするように。

モノアイ、バーニアに蛍光塗料を塗っているので、ブラックライト照射時に発光します。

   


■ 元キットとの比較画像(比較用キットは量産型ムサイです)
 
 
   


■ 展示用ベース

京商のオートスケールコレクションというラジコン用台座を使用。
上面をプロッタで切り出したプラバンとカッティングシートでデザイン。
 
 
   

■ 塗装 & マーキング

 
   

  本体基本色グリーン: (C)UG06 MSグリーン 90% + (C)325 グレーFS26440 10%
   

  本体塗り分け部グリーン: (C)UG06 MSグリーン 90% + (C)31 軍艦色(1) 10%
   

  赤ストライプ: (C)171 蛍光レッド 60% + (C)GX3 ハーマンレッド 30% + (C)GX1 クールホワイト 10%
   

  艦橋窓部: (C)173 蛍光オレンジ 100%
   

  シャアザク頭・手・脚: (C)UG10 MSシャアピンク 100%
   

  シャアザク胴体: (C)CG21 ピンク(2) 100%
   

    トップコート: (F)スーパーフラットコート
   

    (C):クレオスMrカラー (F):フィニッシャーズ
   


窓やアンテナの先、バーニアノズルには各色蛍光カラーを塗布。
それにより、ブラックライト照射時、鮮やかに発光します。

バーニアに塗ったガイアカラーの蛍光クリアは通常時透明ですがブラックライト照射時には青く発光します。

スミイレは今回、タミヤの「スミ入れ塗料」を使用。
(グレイ)は少し明るすぎてそのまま流し込むとあまり陰影付けができないので(グレイ)に少々(ブラック)を混ぜ合わせてからスミイレを行いました。


墨を流し込む際、キャップに付属の筆だと筆先が大きすぎて無駄に墨が乗ってしまうので、超極細の塗装用筆を使用しました。



 
マーキングは1/1200という小スケールの為、水転写式デカールだと余白の部分の段差が気になるのでドライデカールと塗装で作業しました。

機首のシャアエンブレムはMGシャア専用ザクVer1.0付属のガンダムデカール(ドライデカール)を使用。

エンジン部の赤ストライプはカッティングシートでマスクを作成し、エアブラシ塗装。

機体番号 S-102 もカッティングマシーンで切り抜き作成したステンシルでホワイトを薄くエアブラシ塗装しました。